院長挨拶

当院は新潟県の最北に位置し、山形県との県境にあります。病院の正面を日本海沿いにJR羽越線が走り、列車が懐かしい音を響かせて通り過ぎていきます。5階には温泉があり、そこからは病院の裏手が見渡せます。新潟市から海沿いに山形県庄内、秋田県を経て青森市へ至る国道7号線を車が往来し道路の向こうに日本海が一望できます。風雪のなかで創られた奇岩が波打ち際に林立し、神を祭る筥堅山がそびえる様は一幅の絵画のようで四季の変遷を楽しむことができます。

一般病棟が60床、療養病棟が60床、病院の3階が老健で100床。山北地域の基幹病院として住民と行政の期待を背負っています。2017年、18年は大きな変革がありました。潮風に痛んだ病院の外壁が改修され、MRI(磁気共鳴画像)は新しく入れ替えとなり、電子カルテが導入されました。当院はプライマリ・ケア(地域医療)の研修協力病院に指定されていて初期研修医と後期研修医が派遣されています。研修医教育として症例検討、他病院とのWebカンファレンスに加えて、職員による研修医への講義(栄養、介護保険と施設、病院経営)などを行っています。集落での医療講演を通しての地域住民との対話は、若い先生たちにとって貴重な体験となります。

当院は1998年に開院しました。山北地方は山間部の集落が多く交通手段が限られ、医療へのアクセスが容易ではありません。「適切な医療を受けられない」と病院誘致の声が大きく、行政と医師会の温かい支援もあったと聞きます。80年・90年代の徳洲会の歴史を振り返ると、『いつでも、どこでも、誰でもが最善の医療が受けられる社会』を目指して、その基盤を固めた時期でもあります。 高齢化が加速するなかで地域住民すべてに保健医療サービスを提供する取り組みをしていますが、毎朝送迎バスを走らせ集落の患者さんに病院受診してもらい、送り届ける活動もそのひとつです。また病院に来ることができない患者さんには訪問診療を行っています。文化の豊富な山北地域での在宅診療では、医療のみならず、ご家族が織りなすドラマとの触れ合いも多く経験します。

「徳洲会があるから安心です」、人々の切なる声は20年かけて地域住民の皆様と職員が作り上げてきた賜物です。

山北の基幹病院としてこれからも末永くよろしくお願いいたします。

 

徳洲会グループ

山北徳洲会病院 院長

小林 司

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